【映画感想・批評】キネマの神様

2021年の大本命 コロナを乗り越えていざ上映!

2021年9月現在、今年の大本命とも言える映画に出会いました。

山田洋次監督作品、「キネマの神様」

原作は原田マハさんというところで興味を持ってみましたがこれが大当たりでした。

原田マハさんの新作感想はこちら

こちら志村けんさん主演で撮影予定でしたが、コロナにより死去

菅田将暉さんの過去部分は取り終えていたようですが、そこから代役を探しての撮影開始となった作品です。

所々志村さんを思わせる部分もあったり、代役の沢田研二さんも志村さんを凌ぐような演技を見せてくれます。

最終的には何かしらの賞を取るのではと思っております

それでは簡単なあらすじと感想を

簡単なあらすじ

ギャンブルと麻雀が大好きなおじいちゃん丸山郷直

借金まみれで奥さんや娘に迷惑をかけてばかりの存在

そんな彼だが、元々は映画全盛期に監督を目指して現場で仕事を重ねていた青年だった。

主演女優や近所の定食屋の娘、映写技師の友人などと夢を追いかける日々を過ごしていたのだ

努力の結果、初監督作品の撮影まで漕ぎ着けるも

大きなプレッシャーから挫折をしてしまい、映画業界から去ってしまうのであった。

そして現代、迷惑なおじいさんとなってしまった丸山を支え続ける妻

自分の映画館を持ちたいという夢を叶えた映写技師の友人との再開

そんな中、孫が未完に終わってしまった初監督作品の脚本を読んだことから

物語が動き出すのであった。

 

原作とは違う物語 キネマの神様は存在した!

山田洋次さんの作品は何気に初めてだったかも知れません。

こんなに丁寧に作られた作品は本当にびっくりしました。

一瞬の隙も無駄もないとはまさにこのことかなと思うほど

全編通して人情味あふれる作品であり、楽しめる作品となっておりました

過去に戻るシーンや表彰のシーン、ラストの映画に取り込まれていくシーンなどは胸が熱くなりましたね。

ラストのラッドの歌も染みます。

「諦めるにはどうやら命は長すぎて」

30代で本当に思うことです。

色んなことを諦めてきたけれども、現実も見ているけれども、

人生100年時代と言われる今、人生は長すぎます。

それでも「分かるには命は短すぎる」

この映画を見て本当に思うところです。

志村けんさんの代役を見事に務めた沢田研二

作中に沢田研二さんが歌うシーンがありますが

そこで歌われたのが「東村山音頭」

これは志村けんさんがテレビでよく披露していた曲なんですね

恐らくコロナの要素も盛り込まれておりましたが、

志村さんが亡くなった後につけられたシーンかと思います。

随所に志村さんへのリスペクトが盛り込まれた映画にもなりました

志村さんが演じたものも見たかったとも思いますが、沢田さんのギリギリ憎めないような憎めるところも良かったですね。

志村さんだとどんだけ悪い人でも、つい許してしまう奥さんや娘さんの気持ちがわかってしまうような。

見てても志村さんならまぁ仕方ないよねと思ってしまいそうです。

沢田さんの見ているこちらが、いや本当に縁を切れよ!と思ってしまうほどの最初から

最後の感動の部分に繋げられているかと思います。

なんにせよ個人的には今年ナンバーワンの映画ですね。

こういう体験が出来るから映画を見るのもやめられないと思うのでした。

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