【読書レビュー・感想】楽園のアダム/著:周木 律

人類が1%未満になってしまった世界 そこは暴力が存在しない世界だった

特殊設定ミステリーというのか、終末系というのか

新たな設定の物語が誕生しました。

「禁断の小説」と銘打たれたこちら

本屋に積まれているのを気になって購入してみました。

久々の全く知らない作家さん、そして評判なども全く見ていない作品です。

ワクワクしながら読み進めました。

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簡単なあらすじ 世界の情勢について

ウイルスにより世界の人口が1%未満になってしまった世界

そこから600年の時を経て残された人はわずかな土地で平穏に暮らしていた。

そこは人工知能に支配されて、職業や役割などを完全に支配されている世界だった

ただそこには争いもなく、暴力とは無縁の世界となっていた。

そんな世界で暮らすアスムとセーファ。

2人は研究をしておりアスムは生物学に興味を持っていた。

そしてお互いに気持ちが通じ合っている仲であった。

将来は結婚したいという気持ちもある中、1人の教授を死体として見つけてしまう。

しかも完全に残虐な姿で・・・

暴力の無い世界でなぜ殺人は行われてたのか。

どうやら教授は南極の調査で「禁止」とされている生物を連れて来たことがわかる。

そしてその生物は逃げ出して、まだ研究所の森の中に潜んでいる。

次々と被害が広がる

そして愛しのセーファにもその魔の手が・・・

ネタバレ有りの続きあらすじ ※重要なネタバレ有り

ここからかなり重要なネタバレがありますのでお気をつけください。

何と世界は男が絶滅してしまい、女性だけで繁殖を続けている世界ということでした

謎の生物「セジ」ですが、意外と核心までは予想できなかったですね。

「人間」ではあるんだろうなと思っていましたが、

そもそも「役割」として男が存在しているので文章中もしっかり男・女の記載がありますし

結婚という文化もあり、性行為と見られる描写もあったので「男」が全くいないというのは予想外でした。

目線もずっと男目線で描かれるので上手くやられたなという感じです。

そして見事なタイトル「楽園のアダム」

アダムというえば最初の人類アダムとイブの男の方ですね。

ぴったりなタイトルとなっております。

全てを知ってしまった主人公アスムは、婚約者が「セジ」がいる場所に入ってしまったことを知り

必死に追いかけるも一足遅く、亡き者となってしまいました。

その他学長なども死んでいるのを見た主人公は己の大きな体を活かし、

まずは自分の身を差し出すことで油断させて遂に倒すのであった。

これで良かったのだと言い聞かすアムス

しかしその身体には最後に身籠った子供がいた

生まれてくるのは果たしてアダムかイブか・・・

個人的な感想 セーファはなぜ最後に森の中へ

文章としてはかなりライトに書かれており、久々にサラッと楽しめる小説でありました。

最初の漫画のような男女のやりとりは、正直見てられないなと思っておりましたが、

それも見事な伏線となっており「ライトノベル」にやられてしまうよくある展開となってしまいました

設定はもうしっかり書かれているので云々いうところでは無いですが、1つ疑問なのが

なぜセーファは最後危険を冒してまで森の中へ入ってしまったのか。

もらったブレスレットを取りに行く為と書かれておりましたが少し納得できず

ただ1度「セジ」と対面しているセーファだからこそ

「男」を1度見てしまったからもう一度見たくなったのではないか

そんな考察も出来るかなと。むしろそれであったら納得もできるなと

個人的には勝手に思ったりもしておりました。

「暴力がない世界」 = 「男がいない世界」

これも皮肉が聞いているというか、少し色々と考えさせらる内容ですね。

しかも機械により役割が決まった世界が平和で平穏というのも

わかると言えばわかるような気がしてしまいます。

恋愛のトラブルは作中に少しありましたが、今よりは少ないでしょうし

出世とかの争いももう機械で決められているからと女性だけならなさそうですし、

何より1番偉いのが機械という世界。

現実では成立しなかった社会主義の成功し得る方法かもしれません

本当に600年後はそんなことが起きるのではないか。

そんなことまで考えてしまいました。

コロナによって世界が予想以上に変化してしまった世界

終末系を味わうにはぴったりな時期なのかもしれません

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