【読書感想・レビュー】白いしるし/著:西加奈子

恋はいつだって熱くて真っ直ぐで、そして狂っている

2021年の新潮文庫夏の100冊に選ばれたこちら

西さんの作品は変わりばんこで毎回何かしらの作品がノミネートされてる気もしますね。

Twitterのフォロワーさんが挨拶変わりの10冊で紹介していたのもあり、前から気になっていたので手に取ることに

Kindleで見つからず久々に文庫にて。

薄い本なので持ち運びも苦にならず良かったです。

中身はというとこれがまた30代のこれでもかという恋愛劇

もちろん一筋縄ではいきませんが、でもただただ真っ直ぐ

恋愛ってこんなに傷付かなきゃいけないものなのか

改めて身に沁みる作品となりました。

簡単なあらすじ

32歳独身の女性が主人公

恋にのめり込んでは、痛い目に遭ってきた。

そんなある日友人に知り合いの画廊に誘われる

同じく絵を描いている主人公は1枚の絵を見て確信する

これを描いた人を好きになってしまう。

関わってはいけない、そうわかっていたのに近づいてしまう

絶対に自分のものにならないということがわかってなお

彼女はただ真っ直ぐに彼のことを好きになってしまっていた

 

個人的な感想 超全身恋愛小説

久々の超まっすぐな恋愛小説。

宣伝文句では「超全身恋愛小説」と書かれておりました。

これはもうあのシーンことを言っているのでしょうね。

好きな人の絵の具で自分の体に塗りたくって壁に押し付けたあのシーン

報われない恋愛をなぜ人はしてしまうんでしょうか

そもそも報われる恋愛ってなんでしょうか。

この二人が障害をなくしてめでたく結婚しましたとなれば、それは報われたハッピーエンドに小説上はなるんでしょうが

別にそうなりたくて恋に落ちているわけではないですよね。

恋に落ちるのと生涯を共に生きるのかは別問題であり、

最終的にそうなれればラッキーというだけの話です。

今回もまず絵を見てその感性、表現から好きになってしまうことがわかってしまうほど。

恐らく男性側がどんだけロクでもない男だとしても好きになることを決めてしまっている。

恋はもう止まらないんですね。

私ももう結婚して、この小説を読むともう恋の痛みを味わいたくないなと思ってしまいます。

そして恋に落ちた人と一緒に過ごせることがどれだけ幸せなことかも身に染みて感じるこの頃です。

 

物語は意外な方向にも進んでいきます。

元カノが帰ってくるまで猫を増やし続ける友人

可愛いはずの猫たちが少し気も悪く思えるほどの猫ハウスに住む彼もまた恋に狂ってしまった人なのです。

例え元カノが帰ってきたとして、彼は報われることはあるのかな。

そんな報われるなんてことを考えることもないのが恋愛なのかもしれません。

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