本当に安く出来るのか?不動産管理業者から見た両学長の動画
お金に関する役立つ情報を発信し続けているチャンネル「両学長 リベラルアーツ大学」
私自身も投資だったり保険だったりを参考にして経済的自由への参考にさせていただいております。
保険はほとんど入らなくて良い!車は買うべきではない!などスポンサーへの忖度ない情報はテレビでは出来ない新鮮なコンテンツとなっております。
ただやはり不動産業者へもメスが入っております。
悪いことをしているのは「仲介会社」と「不動産会社」笑
動画はこちら
第135回【10万円以上安くできる】賃貸物件をお得に借りるテクニックまとめ【保存版】【お金の勉強 初級編】
やはり皆さん気になるのか2022年8月現在で280万回再生されております。
少し見るのが怖かったところもあるのですが、しっかり見てきましたので
管理会社に勤めている身として本音をまとめたいと思います。
両学長の安くする方法まとめ
動画では安くするための3つのコツと具体的な申し込み手順に別れております。
3つのコツ
- 賃貸業界の仕組みを知ろう
- 良い業者を見つけよう(相見積をとろう)
- 相場を知って適切に交渉しよう
ひとつずつまとめと本音を書いていきます
賃貸業界の仕組みを知ろう
仲介会社とは何か、管理会社とは何か、保証会社とは何かと基本的なことをまとめております。
仲介業者がどうやって物件を仕入れているのかなど、具体的なサイト名まで出して解説しております。
動画の趣旨としては、家電量販店と同じでどこの不動産会社に行ってもその物件はあるよ
だから安い不動産業者を探そう!と次の項目に繋げております。
管理会社の本音
これは仰る通り!
私も以前にまとめましたが、不動産会社の仕組みは複雑でマンションを貸しているオーナーさんでさえわかっていない人がおります。
賃貸マンションの管理会社ってそもそもなに? この記事に管理会社についてまとめてもおります
例えば仲介会社の窓口の人にいくら家賃交渉をしても、下げる権限がなかったりするわけですね。
1点あげるとすると、動画ではどの募集店でも同じ物件を紹介してもらえるとありますが、
専任物件は地域によっては結構あるというところ。
その不動産会社でしか契約できない物件のことですね。
募集店が1強の地域もまだありますし、強い管理会社が募集もしているところもあります。
また新築など良い物件に関しては建築会社が提携している不動産会社が専任で募集している物件も多いです。
基本的に募集物件はどこかの不動産会社が専任をもらっているケースがほとんどで、そこが他の不動産会社へ情報を流すかどうかです。
すぐ決まるような優良物件は自分の不動産会社で囲ってしまうことが多いです。
動画はこの流れから業者の見つけ方に続いていきます。
良い業者を見つけよう(相見積をとろう)
間に入っている仲介業者や管理業者が悪いことをしている!
勝手に色んなオプションをつけられるのでしっかり断ろう
- 書類作成費
- 害虫駆除費・抗菌・殺菌
- 安心入居サポート
これらは仲介会社や管理会社のお小遣いだから見積もりに入っていたら断ろう!
さらに交渉の余地があるのが
- 仲介手数料
- 火災保険
- 賃料・共益費
- 敷金・礼金
- ハウスクリーニング
- 鍵交換代
- 保証会社加入料
良い業者を見分けるには相見積もりをとろう
3社くらいに取ると初期費用が10万円単位で変わってくるのでしっかり見極めよう
詳細は動画を見ていただくとして、これらが両学長の意見です
管理会社の本音
一つずつ見ていきましょう
まず勝手につけられるオプションについては断って大丈夫です!
仰る通り仲介会社の売り上げを少しでも増やすためのもの、
家電量販店でご一緒にこれもいかがですか?と営業されているようなものです。
当然のように見積に入れている会社がいるので、悪どいと思われてしまうところですね。
害虫駆除剤なんかは勝手に仲介会社が行って、その後虫が出たとクレームを管理会社へ言っても対応してくれなかったり
トラブルしかないオプションです。
では本題とも言える交渉余地の項目
仲介手数料
そもそも仲介手数料とは何かとわかっていない方もおりますが、案内や契約書作成、締結などをしてくれた仲介会社に払う手数料のことです。
これから家賃を払い続けるのにさらにそんな手数料を取るの?!
そんな意見をたまに言われますが、家賃はオーナーさんに全額支払われるので仲介会社の元には一切入りません。契約を締結した時点でお役御免となります。
そして今回の動画で話にあった通り、仲介手数料はオーナーさんと借主合わせてもらえるのは家賃の1ヶ月分です
これは法律で決まっており、守っていない不動産会社はいないと思います。
グレーな部分でオーナーさんから別項目の手数料を取っているなどはありますが、そもそもオーナーさんからしたら部屋が決まれば1ヶ月でも2ヶ月でも払うよということもあるので借主側が気にすることでもないかなと思います。
では入居者の手数料を全ての不動産会社で半額から無料まで出来るのかと言えば、
そこはもう企業努力です
会社の規定で1ヶ月となっているところにいくら交渉しても下げられることはないでしょう。
手数料半額を謳っていたり、0でやっているところもあるのでそういった不動産屋を根気強く探すしかありません。
両学長が言っている市場原理の法則なので、皆が皆手数料が低いところでしか借りなくなるとその風習は強くなっていくと思います。
ただ現状では1ヶ月の手数料でまだやれているところも多い印象です。
法律違反なのかと言われると、借主が同意していれば良いという解釈になっております。
手数料に関しては賃貸借の契約書や申込書に書かれておりますので、そこに押印した時点で同意したものとみなされます。
対策としては相見積を取るのと、無闇に申し込みしないことですかね。
火災保険
確かに不動産会社は保険会社の代理人として保険を勧めており、そこにも手数料は入ってきます。
ぼったくるというよりは契約の条件になっていますので、一緒に申し込んでもらわないと万が一入居までに間に合わなくなるケースがあるというのが本音です。
ご自身で探される分には問題ないのですが、管理会社やオーナーさんに対してこの方がちゃんと火災保険に入っているか証明する術がなく、必要な時期までに申し込んでなかったとなると部屋に入居すらできない事態になってしまいます。
火災保険なんて入っていなくても・・・
そう思う方も多いと思いますが、一番多いのが漏水です。
洗濯機の接続ミスやお風呂やキッチンの水栓閉め忘れなどで漏水は頻繁に起きております。
また自分はしてなくても上階の方がやってしまうケースもあります。
そうなった場合、10万以上の支払いをしなくてはならなくなり払えないなんてことになると、
簡単に払えるような金額ではなくなってきます。
ただ確かに自分で申し込んだ方が安い保険もありますし、しっかり申し込み出来る方はご自身でやられる方が安くなる可能性はあります。
不動産会社が勧める保険の中にもいくつか種類があると思うので、そこで色々相談するのも良いと思います。
仲介会社もそこで儲けようとして他社に行かれてしまうのも嫌なので、安い保険を紹介してくれるはずです。
賃料・共益費・敷金・礼金について
交渉はもちろん可能です。
ただ学長が言っている通り、不動産の情報はどこの不動産会社に行ってもオープンにされているケースがあります。
そうなると募集条件を一定にしなくてはならないのです。
A社の家賃とB社の家賃が違うということは起こってはいけないことなのです。(手数料が違うことはあっても)
簡単に家賃を下げることを難しく、また仲介店にその権限がないのです。
要は借主が下がったら確実に決めるというくらいにならないと家賃や条件を下げてくれることはないです。
そして物件によってはオーナーさんが窓口ですぐ繋がるところもあれば、間に別の不動産会社が挟まっていることもあります。
そこの不動産会社が定休日だったりすると回答は遅くなるケースもあり、その間に今の条件で決める方がいたら物件を取られることになります。
家賃や敷金の条件面を変更する権限は仲介会社にはないので、窓口の担当にいくら言っても、その上司を出させたところで家賃が下がることはありません。
中にはわざと条件を厳しくしてそれを払える人のみ入れたいという強気な物件もあります。
値下げ交渉がそもそもNGにしている物件もあるので、即答されてしまうケースもあるにはあるかなとお伝えします。
ハウスクリーニング費用
これを突っ込んできた両学長は流石かなと思いました。
ご自身の物件はどうしているのだろう・・・なんて思ったり。
退去時の費用になることが多いですが、国土交通省のガイドラインによるとハウスクリーニング代はオーナー持ちとすることが望ましいとされております。
ただし特約にて借主負担にすることも認められており、2022年現在では特約に清掃代は借主負担と入れることが主流になっております。
このガイドラインにより借主から退去時に費用請求することが難しくなりました
詳しくはこちらの記事で書いております 退去立会完全マニュアル
オーナーさんの負担が増えている昨今に、唯一の救済処置として残されているのです。
そしてこれは管理会社の要望でつけられていたりもします。
正直、私が勤めている管理会社でもこのハウスクリーニング特約を外す契約は認めておりません。
なのでこの交渉が入っても断ることが多く、超大手のVIP企業とかでさえ特約をつけてもらっている状態です。
ただ入居時のクリーニング請求であったり、入居退去時どちらも取るような契約は交渉した方が良いと思います。
恐らくそれをやっているところは自社の専任物件なので強気なのだと思いますが、条件としては悪いことを認識すべきかと思います。
鍵交換代
これは仲介会社や管理会社に利益がないわけではないですが、ぼったくることはないのかなと思います。
鍵業者を使って実際に費用がかかっているおりますし、抑える為に自分達で交換などの手間はかかっている状態です。
特にオートロック物件などはご自身で手配することは難しく、通常の鍵でもよほど鍵業者に知り合いなどいないと安く抑えることはできないのではと思います。
またこれは本音ではありますが、旧鍵は交換前提の鍵なのでそこまで大事に扱われておりません。
物件によってはすぐに案内用の鍵に交換されてしまったり、リフォーム時に先に交換していることもあり
古い鍵そのものがすぐ廃棄されてしまっていることがあります。
いくら前の人の鍵で良いと言っても、全ての物件に残っているわけでもないのです。
金額も一律で決まっていたりするので、いくら高いと言っても減額は難しく
交渉の余地としては薄い項目かなと思います。
保証会社加入
最近は入居時の必須項目になっております。
田舎の両親に保証人になってもらわなくても良いという利点はあるかもしれませんが、基本的にはオーナーさんの味方であることは間違いないです。
滞納されても保証会社が払ってくれて取りっぱぐれがなく、さらに督促もしなくて済むという管理会社としても楽なシステムが構築されております。
しかもその料金は入居者持ちというわけですから、導入しない不動産会社はいないでしょう。
これ以上本音を言うと怒られてしまいそうです。
これに関しては金額交渉などは保証会社次第なので、1社だけでなく色んな保証会社を見せてもらうことが良いかと思います。
中には管理会社が自社で抱えている保証会社があって、そこしか駄目ですなんてことを言うこともありますが
他の保証会社も検討したいといえば保険と違って色々出してくれると思います。
ただ保証会社の内容によっては安いけど薄い保証のものがあり
オーナーさんや管理会社指定で決まっているものもあります。
物件によると思いますので、それこそ相見積は聞いてみる価値はあるかと思います。
相場を知って適切に交渉しよう
両学長の賃貸契約を安くするコツ3つ目の交渉部分
内容としては良い業者を見つけようで書いてしまいましたが、ここでは交渉についてまとめます
- 内容はメールで残そう
- まずは良い業者を見つけよう
- 交渉する時は、下がったら契約するなど譲歩も必要
メールで残すと不動産会社も悪いことを言えなくなる
相見積で良い業者を見つけてからそこと交渉しよう
検討するだけでは家賃を下げてくれたりはしないので、下がったら契約するくらいの気持ちを見せよう
概ね交渉についてはこんな感じでした。
管理会社の本音
ここは特に否定もないですね。
悪い不動産屋に対するコメントは辛辣なものがありましたが・・・
ただ動画でも言ってくれておりますが良心的な不動産会社も間違いなく存在しております。
交渉もそうですが、そもそもそんなに利益を乗っけていなかったり、
最低限しか出していないのに交渉されてもという時もあります。
一番シンプルで安いラーメンを出して、いやナルトなんか頼んでないよ!値下げして!と言われてもそれはトッピングではなくて、そもそもの商品なんですけど・・・と
そして一番困るのが交渉するだけしといて、やっぱり物件が気に入らないとか、個人的な都合でキャンセルしてしまうことですね。
仕方ないと事情もあるかと思いますが、特に賃料部分を交渉する場合は最終決断の寸前でお願いしたいかなと思います。
賃貸不動産を安く借りる方法 管理会社目線まとめ
最後まとめていきます。
動画のコツと管理会社目線のコメント付きにて
・賃貸業界の仕組みを知ろう
⇨そもそもの仕組みを知らないと交渉の立場に立てないのは間違いないです。
・良い業者を見つけよう 相見積もりを取る
⇨1番確実な方法ですが地域や良物件に関しては専任物件もある
害虫駆除などのオプションは外すこと可能なので交渉すべき
・相場を知って適切に値切ろう
⇨項目によっては交渉可能 ただ手数料などは会社規定でどうやっても難しいところもある
保険や鍵などは自分で手配を取ることも可能だが、入居日までに出来ないと引越しできないなど
リスクが多い部分もある。
動画でもわかりやすく電気屋さんで例えておりました。
同じパナソニックの商品を買うのにどこの電気屋に行っても置いてあるのは同じで、お客さんにポイントで還元したり現金値引きしたり、反対にプラスで保険をつけたり他の商品と抱き合わせたりするのは電気屋さん次第
不動産屋もどこの店に行っても同じ物件があり、手数料が違ったり、お客さんへの還元があったり、反対にオプションを強制されたり、保険や保証会社に縛りがあったり、店によってサービスが違うことがある。
相見積を取って比べるという作業は業者を見極めるのには1番良い方法と言えます。
ただ1点家電量販店と違うのは、同じ商品が2つとしてないと言うことです。
不動産というくらいですから、同じ場所、同じ間取り、同じ向きの物件は2つは存在しません。
物件ありきで考えると色々回っている間に他で決まってしまう場合もあります。
繁忙期や人気の物件なんかは開いたその日に決まってしまったり、
案内も順番待ちなんてこともあります。
縁がなかったと思うしかありませんが、少し今回の方法を試すには時間に余裕がないと難しいというところはあるかなと思います。
特に場所にこだわりがある場合は、かなり数を限られてしまうので注意が必要です。
でも業者から見てもかなり的を得ているアドバイスであり、少し耳が痛いところもある内容になっております。
実際悪どいことをしている業者がいるのも事実ですし、反対に良心的な不動産屋がいることも事実です。
知識をつけて納得のいく部屋探しをしていただければと思います。
動画はこの後に具体的な部屋探しの方法まで話していましたので、そちらに対しての本音はまた次回