賃貸マンションの共益費って何?

賃料と別に支払っている共益費って何?

どうも賃貸管理のクレーム対応をしているものです。

みなさん、お部屋を借りる時に家賃いくらと書かれていて安いと思ったり

小さく共益費別8000円とか書かれていることありますよね。

不動産屋に聞いても建物の保守料金とか適当に言われて

腑に落ちるような落ちないような

まぁ管理会社に払っているお金なんだろうと思って

納得していたら管理会社も動きが悪かったりして

毎月お金を払っているのにどういうことだ!

こうなりますよね。

今回はざっくりではありますが、

共益費とは何なのか

解説していきたいと思います。

基本的にはオーナー側に関係していること 決まった取り決めもなし!

一番共益費が関係しているのは建物所有者であるオーナーなのです。

要は建物を維持する為に必要な保守費用であることには変わりないので

オーナー側が入居者からもらう共益費の部分は純粋な収入と思ってはいけないということです。

これは実際に建物を買う場合や今後の運営上の利益を計算する場合に必要となります。

建物の利回りというものを計算する時には共益費を除いた賃料のみを考えるので

恐らくはそういったところから出来たものだと考えられます。

では入居者は関係ないではないか!と言いたくなりますが

入居者が快適に過ごす為の費用でもあるので、どちらにせよ負担しなくてはならない費用と考えられています。

主にかかってくる費用は以下の通りです。

  1. 毎月の清掃(頻度は物件によって様々)
  2. 消防点検 (半年に1度)
  3. 水道関係 ポンプや受水槽 (年1回)
  4. 植栽の剪定 (年に1、2回)
  5. エレベーターの点検(毎月)

それに加え最近では

  • 建物全体でのインターネット利用料
  • 防犯カメラの利用料
  • 24時間ゴミ出しの為のゴミ前出し作業費
  • セコムなどの機械警備費用

など上げていけば項目は40個近くになります。

その中で該当する設備にはなりますが最初の項目については

法的にしなくてはならないことなので必ずついております。

それらの費用を年間でかかる費用を合計し月で割ります。

そして世帯数で割り振ったものが共益費となるわけです。

上の項目で当てはめると

3階建 12世帯の場合

  1. 毎月の清掃 20,000円/月
  2. 消防点検  48,000円/年 4,000円/月
  3. 水道関係 ポンプや受水槽 30,000円/年 2,500円/月
  4. 植栽の剪定 30,000円/年 2,500円/月
  5. エレベーターの点検  設備無し
  6. 建物インターネット代 15,000円/月

毎月の合計が 44,000円 税込(10%)48,400円

48,400円 ➗ 15世帯  =3,226・・・円

空室の場合も考慮して3,500円にしようか

そう言った計算をするわけです。

あくまでざっとの計算式ではありますが考え方としてはこうなります。

共益費も結局は家賃!項目や考え方は募集会社やオーナ次第

どういった項目を計算に入れるのかは結局オーナーさんや管理会社次第です。

建物にかかる全ての費用を共益費に含みたいオーナーさんもいれば

消防などの法的なものは当然かかるものとして組み入れない方もいます。

また募集上金額を安く見せる為に共益費を変えるように提案する会社もいます。

  • A 家賃69,000円!共益費6,000円)
  • B 家賃72,000円!(共益費3,000円)

これはどちらも払う賃料は同じですが

検索サイトなどで家賃7万以下にした場合はAは出てくるけど

Bはヒットしなかったりするなんてこともあるわけです。

じゃ私が払っている共益費の明細をもらおうじゃないか!私が無駄がないか判断してやる!

たまにこう言ったクレームも入ってきます。

これもまた難しいのが現状です。

保守契約はそれぞれの専門業者へオーナーなり管理会社が契約しているので

第三者に金額を教える必要がないという考え方です。

オーナーさんも保守料金についてはかなり吟味していると思いますので

余計なお世話ということになってしまいます。

そして大事なのは家賃も共益費も全てオーナーさんの収入であるということ。

その中からオーナーさんが法的に必要なものやサービを選んで提供しているだけなので、

部屋を選ぶ際には共益費込みの賃料で考えることが必要です。

共益費が高いことは悪いことばかりでもない 共益費がかからない物件の選び方

共益費も全てオーナーさんの収入なら、高い物件は選ばない方が良いの?

これは一概にも言えません。また共益費が高いことは入居者にとっても悪いことではないのです。

例えば部屋を借りる時の仲介手数料

これは賃料の1ヶ月分であることが多いです。

なので共益費込みの賃料が一緒の場合、共益費を除いた賃料が安い物件の方が手数料安いことになります。(上記のA、B物件だと3,000円差が出てきます)

また共益費が高いということはそれだけ設備が整っていることになります。

無料のインターネットがついていたり防犯カメラがついていたり

清掃の回数が多かったり、警備会社と連携していたりするのです。

さらに空室が多くなった場合、実際の共益費からでは払えなくなるケースもあります。

オーナーさん側が損をするということもあるのです。

共益費の高い物件はそれだけ建物のグレードが高く サービスもついている

それでも、ほぼほぼ自分が住む上で関係のない共益費なんて払いたくないという方に向けて

保守代金があまりかからない物件をご紹介します。

低層物件 水道が直圧であれば保守いらない エレベーターがない 植栽もないとなお良し

メゾネット物件 低層物件の特徴に加えて、共用廊下が存在しないので消防点検が無い

賃貸戸建 保守に関する費用がほぼない

分譲賃貸 水道など設備に関する費用は分譲マンションの管理組合で支払われている。

分譲の組合費などはオーナーさん持ちなのでお得に感じるかと思いますが

結局はその分は家賃に乗るだけですので少し毛色は違います。

その他の物件は該当する設備が少ないという点において紹介しております。

まとめ 大事なのは共益費込みの賃料

賃貸マンションは最初の賃貸借契約書が全てになってしまいます。

契約した賃料と共益費は納得したものだとみなされるので注意してください。

ただ明記した通り入居者ではどうしようも無い部分でもあるので

共益費込みの家賃で考えることが大切です。

  • 共益費はオーナーさんの利回りを計算する時に必要なもの
  • 共益費の内訳は住居を快適に過ごすために必要な保守費用
  • 家賃も共益費も全てオーナーの収入である
  • 契約時に決まってしまうので共益費込みの賃料で考えるべき

以上、参考になれば幸いです。

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